辻村深月さんの「朝が来る」を読みました。
本屋大賞ノミネート作品です。
それぞれの運命やめぐり合わせに翻弄されながら、
女性たちが、自分や家族の幸せを求めていく姿が描かれています。
テーマに不妊治療や養子縁組があり、初めて知る内容も多かったです。
特に、子を授かったが育てられない事情と
授からないが子を育てたい夫婦をあっせんする仕組みがあることに驚きました。
つらい不妊治療を経て徐々に心を通わせていく夫婦が
断念を決意する場面は涙なしには読めません。
また、少女が大人になる過程で
狂ってしまった歯車がどんどん加速して逸れていく様子がリアルで恐ろしく感じました。
さすが、本屋さんが勧める気持ちがわかります。女性の心に響く秀作です。
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