こんなすごい人いたんだ!シリーズです。
上杉鷹山(うえすぎようざん1751~1822)は、
徳川中期の出羽米沢の藩主。
当時、破産寸前の藩財政の立て直しを図り、
卓越したリーダーシップで
米沢の地場産業振興の基礎を築きました。
故ジョン・F・ケネディ大統領が
「尊敬している日本人」としてあげたことでも有名です。
焚火のあとの冷え切った灰を見て、
「この国はこの灰と同じだ。何も育たない」と、
鷹山は米沢藩の窮乏を嘆いた。
しかし、その灰をキセルでかき回すと、
中には炭火の残りがあり、まだ火は消えていなかった。
これを見た鷹山は言った。
「一人一人が胸の中の炭の火種を、
火がついていない者に移してくれ。
その火種をまた別の者に移せ。私も率先して火種になる。
火種運動を起こそう。
そうすれば、今は灰のような米沢の国もきっと燃え上がる」
この言葉は、家来の胸を打ち、
「そうだ!やろう!」とたちまち火種が燃え上がった。
米沢城の各人から、
城外にも飛び火し、城下町の町人に、農村に・・・・
「財政再建は、城の役人のためじゃなく、我々自身のためなんだ」
という自覚を呼び起こし、
地場産業の振興につながっていく。
米沢織、紅花、漆器、鯉、おタカぽっぽなどの名産品は、
すべて鷹山時代に開発された。
鷹山の話を聞いただけで、
私の胸の火種も刺激されてしまいます。
のちに
「なせば成る 為さねば成らぬ何事も
成らぬは人の為さぬなりけり」という名言も残しています。