FP社労士せきねのブログ blog page

今、生きていることが幸せ

2015年09月01日 (火) 16:26
今日は貴重なお話を聞きました。

60代の主婦Aさん。 
「熱い」とか「冷たい」などを感じる下半身の感覚が鈍くなっていたことは
前々から気づいていたが、
義父の介護などで忙しく自分の体に関しては後回しだった。
 
あるとき、転んでろっ骨を骨折した。
骨折のせいか足のしびれを感じるようになった。
足のしびれは徐々にひどくなり、階段を昇るのも一苦労。
とうとう、夜も眠れなくなった。
 
整形外科に行くと、
「ろっ骨の骨折など1か月もあれば治る。
足のしびれが続いているのはおかしい」と言われ、
大きな病院を紹介された。
 
紹介された病院での診断は「脊椎腫瘍」。
第五脊椎に腫瘍ができている。
病理検査してみないと悪性か良性かはわからない。
首の後ろを開いて、切除手術するとのこと。
 
目の前が真っ暗になった。
医師から「手術が失敗したら」とか「癌だったら」など、
最悪の場合の話もあり、「死」が急に身近なものになった。
 
手術のために入院する日までに「できることをやろう」と決めた。
まず、自分の日記をすべて燃やした。
つらいことや愚痴などをすべて書き込んでストレス発散にしていた。
好ましく思っていない人の名前も実名で書いていたため
最初に処分しておかなければと思った。

その他、
見られたくないものや
自分が死んだあと不要なものや無駄なものを
次々に捨てていった。

自分宛の手紙、思い出の品、
写真や本、洋服、靴、美容器具、スポーツ用品などなど
まさに、死を想定した「断捨離」だった。
 
次に、自分がしていた家計の管理やつきあいについて、
夫と娘に伝え、町内の役員やお寺の役割など、
「いつ、何をすべきか」時系列で一覧表にまとめた。
自分がいなくなったことで、必要な支払いが滞ったり、
親戚や町内、お寺様に迷惑がかからないように準備をすすめた。
ちなみに、「へそくりの在り処」は娘に教えた。
 
もっと若くして亡くなる人や子どもが重病で悲しんでいる人もいると思うと、
60年も生きたし、子供も結婚したし、ここで人生が終わるのも「良し」と
しなければならないと思った。
 
手術後の病理検査の結果、良性腫瘍だとわかった。本当にホッとした。
 
一度、「死」を強く意識したことで、考え方も変わった。
今、生きていることが幸せでたまらない。些細なことに腹も立たない。
人にやさしくできる。
いつ、最期が来てもいいように生きなければと思う。
後回しにしていたことにも取り組んでいる。
やりたいけど思い描くだけだったことを実行に移している。
「いつかやろう」ではなく「今、やっておこう」と思う。

・・・経験した人の言葉は重みがあり、心に染みました。

 
 

トラックバック

トラックバックURI:

コメント

名前: 

ホームページ:

コメント:

画像認証:


Blog Calendar

Blog Category