実家の祖母が亡くなりました。94歳でした。
子どもだった頃の私たちにとって、
バアの存在はとても大きかった。
両親はとても忙しく、学校から帰ってくるとまず
「バア~!!」
と大声で祖母の姿を探した。
バアはいつも優しく、
サツマイモやとうもろこしを蒸かしたり、
味噌おにぎりやちまきを作ったり、
子どもたちの小腹を満たしてくれた。
私はバアにとって初孫で、
すぐ下の妹と年が近かったこともあり、
まるで母のように面倒を見てもらい
いつもそばにいて可愛がってもらった記憶がある。
小学生になった頃
先生が「皆さんは誰から生まれましたか?」と聞き、
みんなが声を揃えて「お母さ~ん」と答えた。
その後、私は家に帰ってこう言った。
「みんなはお母さんから生まれたんだって。
オラはバアから生まれたんだろ?」
・・・子ども心にそう誤解するくらい、可愛がられていた。
その祖母も数年前に庭で転び、
大腿骨骨折したのをきっかけに寝たきりとなっていた。
実家で介護していた母とすぐ下の妹から
「バアの様子がおかしいから、来て」
と言われ、駆けつけた。
苦しそうな息をしていて、
医者も「長くない」と言ったとそう。
夕方になり食事のしたくのため一旦家に帰ったが、
電話鳴るたびに「バアがもしかして?」とドキドキした。
こんな気持ちでいるくらいなら・・・と思い、
夜になって再び実家に行った。
千葉から弟も来ていて
夜通しみんなでバアの様子を見ていた。
朝方3時頃、苦しそうに口で息をしていたバアが、
「疲れたから、もう寝よう」といった感じで口を閉じた。
そして、みんなに見守られながら
眠るように逝った。
バア、本当にありがとう。